09 住まい
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賃貸住宅の更新のときに、家賃の値上げを求められることがあります。収入が減っている時期の値上げは大きな負担です。家賃の値上げは、借りる側が同意しなければ、その場で決まるものではありません。法律の決まりを知っておくと、落ち着いて話し合えます。
この記事は一般的な情報です。個別の事情によって扱いが変わることがあるので、困ったときは専門の窓口に相談してください。
建物の賃貸借には、普通借家契約と定期借家契約の2種類があります。多くの賃貸住宅は普通借家契約で、普通借家契約は、借りる側にとってかなり有利な決まりになっています。
| 普通借家契約 | 定期借家契約 | |
|---|---|---|
| 更新 | あり。貸す側が更新を断るには正当の事由が必要 | なし。期間が終わると契約も終わる |
| 家賃の値上げ | 借りる側が同意しなければ、すぐには決まらない | 契約に家賃の改定についての特約があれば、それに従う |
| 更新についての、借りる側に不利な特約 | 無効になる | ― |
定期借家契約にするには、書面で契約したうえで、貸す側が前もって「更新がなく、期間が終わると契約も終わる」ことを書面で説明する必要があります(第38条)。この説明がなかった場合、更新がないという決まりは無効になります。契約書や、契約のときに受け取った書類を確認してみてください。
普通借家契約では、更新についての法律の決まりより借りる側に不利な特約は、無効とされています(第30条)。家賃の増減を求める決まり(第32条)も、契約の条件にかかわらず使えます。この記事の以下の内容は、普通借家契約を前提にしています。
借地借家法では、税金の増減や、まわりの似た物件の家賃と比べて不相当になったときなどに、貸す側・借りる側のどちらも家賃の増減を求めることができるとされています(第32条)。
ただし、求められたからといって、そのまま家賃が上がるわけではありません。家賃の額は、貸す側(オーナーや管理会社)と借りる側が合意して決めるものです。
物価の上昇や家賃相場との兼ね合いで、これまでどおりの額に据え置くのが難しい場合もあるかもしれません。それでも、お互いが納得できる額でなければ、値上げに応じる必要はありません。
値上げについて話し合いがまとまらないあいだは、借りる側は、自分が相当と考える額の家賃(多くの場合は、これまでどおりの額)を払っていればよいとされています(第32条第2項)。
値上げに同意しないことだけで、すぐに住めなくなるわけではありません。
身近にパニック症で悩んでいる方がいたら、そっと教えてあげてください。