【薬物治療】

ベンゾジアゼピン系抗不安薬

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飲んですぐに不安を和らげてくれるベンゾジアゼピン系抗不安薬。その特徴と上手な使い方、依存や離脱症状を防ぐための注意点を解説します。

どんなお薬?

ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、脳の興奮を鎮めるブレーキ役である**GABA(ギャバ)**の働きを強めるお薬です。神経の興奮が抑えられることで、不安や筋肉の緊張が和らぎます。

最大の特徴は即効性です。飲んでから比較的短い時間で効果が現れるため、次のような使い方をされることが多いお薬です。

  • **SSRIが効き始めるまでの「つなぎ」**として、一時的に併用する
  • **頓服(とんぷく)**として、発作が起きそうなときや、不安の強い場面の前に飲む

主なお薬

効果が続く時間(作用時間)によって特徴が異なります。

一般名主な商品名作用時間特徴
クロチアゼパムリーゼ短い作用が比較的穏やかで、軽い不安や緊張、頓服によく使われる
エチゾラムデパス短いよく処方されるが、依存に注意が必要
アルプラゾラムソラナックス、コンスタン短め効き目は早いが切れるのも早く、くり返し飲みたくなりやすい
ロラゼパムワイパックス中くらい肝臓への負担が少なく、高齢の方にも使われる
クロナゼパムリボトリール、ランドセン長い効果が長く続くため、短時間型に比べて飲む回数を減らしやすい
ジアゼパムセルシン、ホリゾン長い効き始めが早く、体内に長くとどまる
ロフラゼプ酸エチルメイラックスとても長い1日1回で効果が続く

※クロチアゼパムとエチゾラムは、厳密には「チエノジアゼピン系」という別の構造のお薬ですが、ベンゾジアゼピン系と同じように働くため、同じ仲間として扱われます。

一般に、作用時間が短いお薬ほど「効いた・切れた」の差を感じやすく、依存につながりやすいとされています。

主な副作用

  • 眠気、ふらつき
  • 集中力や注意力の低下、反応が遅くなる
  • 物忘れ
  • 高齢の方では転倒のリスク

服用中は、車の運転や危険を伴う作業は避けるよう注意されているお薬がほとんどです。また、アルコールと一緒に飲むと作用が強く出すぎるため、飲酒は控えましょう。

依存と離脱症状について

ベンゾジアゼピン系のお薬を長い期間・多い量で使い続けると、

  • 耐性:同じ量では効きにくくなる
  • 依存:お薬がないと不安で過ごせなくなる
  • 離脱症状:急にやめたときに、不安・不眠・震え・発作の悪化などが起こる

といった問題が起こることがあります。

そのため、多くの場合は必要な期間・必要な量にとどめ、SSRIや心理療法で症状が安定してきたら少しずつ減らしていくという使い方がされます。

「依存が怖いから」と自己判断で急にやめるのは、かえって危険です。減らし方は必ず医師と相談してください(減薬・服薬中断の注意点)。

妊娠を考えている方へ

妊娠中・授乳中の服用や、妊娠を考えている場合は、早めに主治医に相談してください。

まとめ

  • ベンゾジアゼピン系抗不安薬は即効性があり、SSRIが効くまでのつなぎや頓服として使われます
  • 眠気やふらつきがあるため、運転や飲酒には注意が必要です
  • 長期・多量の使用は依存につながることがあるため、減らし方も含めて医師と相談しながら使いましょう

参考資料

  • ・ M・ヴェーレンバーグ、S・M・プリンツ 著/貝谷久宣、福井至、不安・抑うつ臨床研究会 監訳『不安な脳 ― 不安障害を効果的に治療するための神経生物学的基礎』

ご注意:このページは一般的な情報の提供を目的としたもので、診断や治療の代わりにはなりません。症状が気になるときや、お薬・治療について判断が必要なときは、必ず医師にご相談ください。

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