【薬物治療】
ノルエピネフリンを抑えるお薬(β遮断薬・α2作動薬)
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動悸や震え、汗といった身体の症状が強いときに補助的に使われることのある、β遮断薬とα2作動薬。その仕組みと注意点を解説します。
身体の「興奮」に働きかけるお薬
不安を感じると、**ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)**という物質が増え、心臓がドキドキする、手が震える、汗が出るといった身体の反応が起こります。
ここで紹介するお薬は、このノルエピネフリンの働きを抑えることで、身体の症状を和らげるものです。どちらももともとは血圧や心臓の病気に使われるお薬で、日本ではパニック症に対する保険適用はありませんが、症状に応じて医師の判断で補助的に使われることがあります。
β遮断薬(ベータブロッカー)
| 一般名 | 主な商品名 |
|---|---|
| プロプラノロール | インデラル |
| アテノロール | テノーミン(心臓により選択的に働く) |
どんなときに使われる?
心臓の鼓動が強く速くなる、手が震える、汗をかくなど、身体の症状が目立つ場合に検討されます。人前で話すときなど、緊張する場面の前に頓服として使われることもあります。
仕組み
ノルエピネフリンが心臓や血管などの受け取り口(β受容体)にくっつくのをブロックして、過剰な興奮を抑えます。身体の症状を抑えることで、「ドキドキしてきた → 発作かも」という悪循環を断ちやすくなります。
注意点
- 脈が遅くなる、血圧が下がる、だるさ、めまい
- ぜんそくのある方は使えないお薬があります(特にプロプラノロール)
- 心配や恐怖といった「気持ち」そのものを直接和らげるお薬ではありません
α2作動薬
| 一般名 | 主な商品名 |
|---|---|
| クロニジン | カタプレス |
どんなときに使われる?
脳の中でノルエピネフリンが出すぎるのを抑え、興奮しやすさ、過覚醒を和らげる目的で、ほかの治療と組み合わせて使われることがあります。
注意点
- 眠気、口の渇き、便秘、ふらつき
- 気分の落ち込みが出ることがあります
どちらも「急にやめない」
β遮断薬もα2作動薬も、急にやめると脈拍や血圧が跳ね上がり、不安がかえって悪化することがあります。やめるときは、医師の指示に従って少しずつ減らしていく必要があります(減薬・服薬中断の注意点)。
まとめ
- β遮断薬・α2作動薬は、ノルエピネフリンの働きを抑えて身体の症状を和らげるお薬です
- 日本ではパニック症への保険適用はなく、医師の判断で補助的に使われることがあります
- 急にやめると脈拍や血圧が跳ね上がることがあるため、必ず医師と相談して減らしましょう
参考資料
- ・ M・ヴェーレンバーグ、S・M・プリンツ 著/貝谷久宣、福井至、不安・抑うつ臨床研究会 監訳『不安な脳 ― 不安障害を効果的に治療するための神経生物学的基礎』
ご注意:このページは一般的な情報の提供を目的としたもので、診断や治療の代わりにはなりません。症状が気になるときや、お薬・治療について判断が必要なときは、必ず医師にご相談ください。
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- ・減薬・服薬中断の注意点