【セルフケア】
腹式呼吸と身体の落ち着かせ方
最終更新:
動悸や息苦しさを感じたときに役立つ、腹式呼吸のやり方を紹介します。過呼吸になりそうなときの対処法や、普段からの練習のコツもまとめました。
なぜ呼吸で落ち着けるのか
不安を感じると、呼吸は浅く速くなります。浅い呼吸が続くと、さらに息苦しさや動悸、手足のしびれなどが起こり、「やっぱり何かおかしい」という不安を強めてしまいます。
反対に、ゆっくり息を吐く呼吸は、身体をリラックスさせる副交感神経を働かせ、心拍数を落ち着かせる助けになります。呼吸は、自分の意志で直接コントロールできる数少ない身体の働きの一つです。
腹式呼吸のやり方
- 姿勢を整える:椅子に座るか仰向けになり、片手をお腹に、もう片方の手を胸に置きます
- 鼻から吸う:4秒ほどかけて、鼻からゆっくり息を吸います。胸ではなく、お腹がふくらむのを手で感じましょう
- 口から吐く:6〜8秒ほどかけて、口をすぼめて細く長く息を吐きます。お腹がへこんでいくのを感じます
- くり返す:これを5〜10回ほどくり返します
ポイントは、吸う時間より吐く時間を長くすることです。秒数はあくまで目安なので、苦しくないペースで行ってください。
過呼吸になりそうなとき
- まず「吐く」ことに意識を向け、ゆっくり長く息を吐きます
- 「吸わなきゃ」と焦らなくて大丈夫です。吐けば自然に空気は入ってきます
- 「これはパニック反応で、時間がたてばおさまる」と心の中で唱えます
なお、紙袋を口に当てて呼吸する方法(ペーパーバッグ法)は、酸素不足になる危険があるため、現在はすすめられていません。
身体を落ち着かせるそのほかの方法
- 筋肉をゆるめる:肩をぎゅっと上げて5秒力を入れ、ストンと落として力を抜く、を数回
- 五感で「今」に戻る:見えるもの、聞こえる音、手に触れるものに一つずつ注意を向ける(気づきを伴うマインドフルネス)
- 冷たいものに触れる:冷たい水で手を洗う、冷たい飲み物を持つ
普段から練習しておく
発作のさなかに初めて試しても、うまくできないことがあります。落ち着いているときに、1日1〜2回、数分ずつ練習しておくと、いざというときに自然に使えるようになります。寝る前の習慣にするのもおすすめです。
生活全体で自律神経を整える方法は、自律神経を整えるのページも参考にしてください。
まとめ
- ゆっくり長く吐く腹式呼吸は、心拍数を落ち着かせる助けになります
- 過呼吸のときは「吐く」ことに集中します。紙袋を使う方法はすすめられていません
- 落ち着いているときから練習しておくことで、いざというときに使えます
参考資料
- ・ M・ヴェーレンバーグ、S・M・プリンツ 著/貝谷久宣、福井至、不安・抑うつ臨床研究会 監訳『不安な脳 ― 不安障害を効果的に治療するための神経生物学的基礎』
ご注意:このページは一般的な情報の提供を目的としたもので、診断や治療の代わりにはなりません。症状が気になるときや、お薬・治療について判断が必要なときは、必ず医師にご相談ください。
【セルフケア】のページ
- ・気づきを伴うマインドフルネス(2ステップ)
- ・腹式呼吸と身体の落ち着かせ方
- ・リラックスできる食事のとり方