【心理療法】
認知行動療法(CBT)で何をするのか?
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パニック症の治療で中心的な役割を果たす認知行動療法(CBT)。実際にどんなことに取り組むのか、主な5つの技法を紹介します。
認知行動療法(CBT)とは
認知行動療法(CBT)は、ものの受け止め方(認知)と行動のパターンに働きかけて、不安を和らげていく心理療法です。パニック症に対して効果が確かめられている治療法で、お薬と並んで治療の柱の一つになっています。
CBTで身につけた考え方や対処法は、治療が終わったあとも自分で使い続けることができるため、不安を長く低く保つうえで重要な役割を果たします。
CBTで取り組む主なこと
1. 心理教育 ― 仕組みを知る
発作のときに身体の中で何が起きているのかを、正しく学びます。「動悸は心臓の病気ではなく、警報システムの反応だ」と理解するだけで、「死んでしまう」「気が狂ってしまう」という恐怖が和らぎます(パニック発作はなぜ突然起きるのか?)。
2. セルフモニタリング ― 記録する
いつ、どこで、どんな状況で不安や発作が起きたか、そのとき何を考えたかを記録します。続けていくうちに、自分の発作の**きっかけ(トリガー)**やパターンが見えてきます。
3. 破局的な考え方を見直す
小さな身体の変化を「発作の始まりだ」「とても耐えられない」と最悪の方向に結びつけてしまう考え方(破局的思考)に気づき、見直していきます。
4. 対抗する考え方を育てる
恐怖に対抗できる、現実的でバランスのとれた考え方を見つけていきます。
| 場面 | 破局的な考え | 対抗する考え |
|---|---|---|
| 心拍数が上がった | 「心臓発作で死んでしまう!」 | 「またパニック反応が起きているだけだ。今は腹式呼吸をするときだ」 |
| 電車で息苦しくなった | 「ここで倒れたらどうしよう」 | 「前もおさまった。数分たてば落ち着いてくる」 |
5. 曝露(エクスポージャー)― 少しずつ慣れる
避けている状況や身体の感覚に、段階を踏んで少しずつ向き合っていきます。恐怖は不快ではあっても危険ではないことを、実際の体験を通して確かめていく方法です。無理をせず、専門家と相談しながら小さなステップから進めます。
CBTを受けるには
- 心療内科・精神科の医師や、公認心理師・臨床心理士などのカウンセラーが行います
- 医療機関によっては、一定の条件のもとで健康保険が使える場合があります。CBTを希望する場合は、受診先に実施しているかを問い合わせてみましょう
- 本やワークブックを使って自分で取り組む方法もありますが、専門家と一緒に行うほうが続けやすく効果も得やすいとされています
CBTが脳にどんな変化をもたらすのかは、前頭前皮質を鍛えて脳を変えるで解説しています。
まとめ
- CBTは、受け止め方と行動のパターンに働きかけて不安を和らげる心理療法です
- 心理教育、記録、考え方の見直し、対抗する考え方、段階的な曝露に取り組みます
- 身につけた方法は治療後も使い続けられ、再発予防にも役立ちます
参考資料
- ・ M・ヴェーレンバーグ、S・M・プリンツ 著/貝谷久宣、福井至、不安・抑うつ臨床研究会 監訳『不安な脳 ― 不安障害を効果的に治療するための神経生物学的基礎』
ご注意:このページは一般的な情報の提供を目的としたもので、診断や治療の代わりにはなりません。症状が気になるときや、お薬・治療について判断が必要なときは、必ず医師にご相談ください。
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- ・治りやすさと治療への向き合い方