【認知・思考】
「感情はただの感情である」という捉え方
最終更新:
発作の感覚を「命に関わるもの」ではなく「ただ不快なもの」として受け止められるようになること。それが予期不安を減らす大きな一歩になります。
感覚は「ただの感覚」
予期不安を減らすうえで、とても役に立つ考え方があります。それは、身体の感覚はただの感覚であり、感情はただの感情であるという捉え方です。
動悸がしても、息苦しくても、それは「身体がそう感じている」というだけのことで、それ自体があなたを傷つけるわけではありません。
「致命的」から「不愉快」へ
パニックの感覚を「致命的なもの」と受け止めている間は、少しの変化でも強い恐怖が起こります。これを**「とても不愉快だけれど、危険ではないもの」**として受け止められるようになると、大きな前進です。
| 受け止め方 | 心の中の声 | 結果 |
|---|---|---|
| 致命的なもの | 「このままでは死んでしまう!」 | 恐怖が強まり、発作が激しくなる |
| 不愉快なもの | 「嫌な感じだけど、そのうちおさまる」 | 恐怖が大きくならず、自然におさまりやすい |
心に置いておきたい言葉
感情はただの感情です。感情が私を殺すことはできないし、私を無力にしたり、コントロールを失わせたりすることもできません。
不安が高まったとき、この言葉を心の中でくり返してみてください。メモに書いてお財布やスマートフォンに入れておくのもよい方法です。
使いどころを見つけていく
この考え方は、いきなり発作の真っ最中に使おうとしても難しいかもしれません。まずは次のような場面から試してみましょう。
- 少しドキッとしたとき、軽い息苦しさを感じたとき
- 「また起きるかも」と予期不安が浮かんだとき
- 発作がおさまったあと、振り返るとき
どんな状況でこの考え方を使うと効果的かは、少しずつ自分で見つけていけます。専門家と一緒に練習するとより身につきやすくなります。
一緒に使いたい方法
気づきを伴うマインドフルネスは、「感覚はただの感覚」と感じやすくするためのシンプルな練習です。
まとめ
- 身体の感覚や感情は、それ自体があなたを傷つけるものではありません
- 発作の感覚を「致命的」ではなく「不愉快なだけ」と受け止められると、予期不安が減っていきます
- 軽い不安の場面から、この考え方を使う練習をしてみましょう
参考資料
- ・ M・ヴェーレンバーグ、S・M・プリンツ 著/貝谷久宣、福井至、不安・抑うつ臨床研究会 監訳『不安な脳 ― 不安障害を効果的に治療するための神経生物学的基礎』
ご注意:このページは一般的な情報の提供を目的としたもので、診断や治療の代わりにはなりません。症状が気になるときや、お薬・治療について判断が必要なときは、必ず医師にご相談ください。
【認知・思考】のページ
- ・パニック特有の「3つの恐怖」
- ・「恐怖への恐怖」という悪循環
- ・「感情はただの感情である」という捉え方
- ・「曖昧さへの不耐性」と隠れた怒り